SPPB(Short Physical Performance Battery)の測定方法を理学療法士が解説
はじめに 「SPPBってよく聞くけど、どんな評価?どうやって使うの?」 そんな疑問を持つ学生さんや新人スタッフに向けて、SPPBの基礎をやさしく解説します。 SPPBとは? 正式名称 ✅ Short Physical Performance Battery (ショート フィジカル パフォーマンス バッテリーと読みます) ✅頭文字を略して『SPPB(エスピーピービー)』です。 ✅高齢者の下肢機能を評価する客観的な評価ツールです。 開発 National Institute on Aging(NIA) によって開発されました。 (🔗リンクをクリックするとNIAがSPPBを説明しているページに移動します) 許可 必要なし 使用料 必要なし 海外では研究でも臨床でも広く使われ、日本でもリハビリ・介護予防の現場で利用されます。 最近は特にサルコペニア・フレイルの領域で活用されています。 SPPBの評価表│テストが3つあります SPPBの評価表は別の記事で説明しています。 🔗SPPBのみの評価をご希望の方はこちら。 👉 SPPBのみ評価したい方はこちらの記事をご覧ください 🔗フレイル・サルコペニアも含めた包括的な評価をしたい方はこちら。 👉 SPPB・フレイル・サルコペニアを一括で評価したい方はこちらの記事をご覧ください SPPBの測定に必要な物品 ストップウォッチ 4m歩くことのできるスペース(スタートラインとゴールラインを引いておく) 約40cmのイス バランステスト 閉脚立位 両足をくっつけます。 平行棒や手すりなどから両手を離します。 最大10秒です。 10秒を超えないでください。 10秒できたら次のセミタンデム立位に進みます。 10秒できなかったらバランステストは終了して、歩行テストに進みます。 セミタンデム立位 一方の足のつま先と、反対の足の親指を横でくっつけて立ちます。 平行棒や手すりなどから両手を離します。 最大10秒です。 10秒を超えないでください。 10秒できたら次のタンデム立位に進みます。 10秒できなかったらバランステストは終了して、歩行テストに進みます。 💡 膝を軽く曲げたり、手をあげたり することは可能 です。 私は『膝を軽く曲げたり、手を上げたりしても大丈夫なので、何とか10秒保ってください。』と身振りを交えて...