【実家の玄関を片づけて安全・快適なくらしを】ご両親が玄関で転ばないためのポイントを解説します。
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今回の記事で伝えたいこと
- 玄関は転びやすい場所であり、片づけやすい場所でもある。
- 玄関を片づけると転ぶ危険性が少なくなり、安全・快適に生活する手助けになる。
こんにちは。
理学療法士の「わい爺」と申します。
ご両親のおうちはきれいに片づいていますか?
ご両親は安全に暮らすことができていますか?
今回は実家の片づけに特化した記事になります。
私は仕事柄、高齢者のお家によく伺います。
中には散らかり放題のお家もあります。
足の踏み場はかろうじてあるものの、動く範囲が狭くなってしまい、ベッドの上でご飯を食べるなど、片づけができていないせいで快適な生活から遠ざかっています。
いつか使うと言って捨てられない。
思い出があって、捨てると胸が痛む。
モノを捨てられない理由はたくさんあります。
片づけようにも、どこから手をつけてよいのか途方に暮れてしまうのもわかります。
以前、玄関は転びやすい場所であり、片づけしやすい場所でもあるという記事を書きました。
▼参考記事
実家の片づけは転びにくい環境づくりが目的。
きれいさっぱり収納されたシンプルな部屋作りではなく、転んでケガや骨折してしまうことを防ぐことが第一優先です。
玄関を片づけると転ぶ危険が少なくなり、安全・快適なくらしに1歩近づきます。
私の体験をふまえ、玄関の片づけのポイントを解説します。
今回の記事をお読みいただくと、ご実家の玄関を片づけるときのポイントがわかります。
ご両親と片づけについてお話するときに、話のネタとしてお役立てください。
ご両親世代の特徴と変化
今の高齢者はモノを大切にする世代
モノが少ない時代を生きてきた方々なので、モノを大切にします。
なかなか捨てられず、片づけが思うように進まないという覚悟が必要。
さらに、モノには思い出があります。
ご両親は片づけの途中で思い出話をするかもしれません。
そんな時は、話すことで気持ちの整理がつくこともあります。
ぜひ思い出話を聞いてあげてください。
昔のような判断力や機敏さがなくなっていると心得よ
年齢とともに判断力や機敏さは低下する。
モノを持ち上げる力も衰える。
正座ができない、かがむことができないなどの制限もでてくる。
若いころのようには動けないということをあらかじめ把握しておいてください。
ご実家の玄関についてどのような感想をお持ちですか?
私が予想するに、
- そんなに靴いる?
- 下駄箱の上にものを置きすぎ
- 玄関マットがヨレている
- そんなに傘いる?
- 手すりに色々ひっかけて、にぎるところがない
- 段差が高いけど安全に上れる?
- ほうきやちりとり使ってる?
- ペットのトイレも置くの?
このあたりではないでしょうか。
玄関の困ったは
- モノの量
- しまう場所
- 段差
にまとめられます。
では、今から解決策を解説します。
靴を整理しよう
靴を整理する前に足の状態を確認しましょう
- むくみ
足がむくんで足が入らないから、靴のかかとをふむ - 外反母趾
外反母趾で痛いから、サンダルばかり履く - まき爪
まき爪が痛いから、ぶかぶかの靴を履く - 足のキズ
靴が合わないから、足にキズができる。キズが悪化していく。
どれも転ぶ危険性が高くなります。
足に異変があるときは医療機関を受診し適切な治療を受けてください。
残したい靴の優先順位
かかとがしっかり入るスニーカータイプの靴
スニーカータイプがいくつかある場合は
- 軽い方を残す
靴が軽いと足が上げやすくなります。 - 靴底がすり減っていない方を残す
靴底がすり減っているとすべって転ぶ危険があります。 - つま先が上がっている方を残す
横から見てつま先が上がっている方を残してください。
つま先が上がっている靴はつまずいて転ぶ危険が少なくなります。 - つま先がやわらかく曲がる方を残す
足ゆびのつけ根に合わせて曲がる靴は歩きやすくなります。 - マジックテープ(ベルクロ)の方を残す
ひも靴より簡単に脱ぎ履きできます。 - 靴の入り口が広く履きやすい方を残す
- クッションが効いている方を残す
クッションが効いていると足腰の負担がかるくなります。 - 履いていて痛みがない方を残す
足に当たって痛みがでる靴は足に合っていないので、残す理由がありません。
上の条件で1~2足を残して、ほかは捨てるか売ることをオススメします。
こういった靴がない場合、あらたに購入するのも良いでしょう。
▼参考サイト(外部リンク):
1秒で履けるスニーカー ラクーン冠婚葬祭で使う靴
お気に入りの靴、思い出の靴、高かった靴、捨てたくない靴
あれもこれも捨ててしまうとケンカのもとになってしまいます。
捨てられない場合は買取サービスを提案してみましょう。
捨てたい靴
- スリッパ、サンダル、かかとがない靴
- 残したい条件に当てはまらない
- カビがはえている
- におう
- いつも履いていない
- 履くと痛みがある
玄関マットは敷かない
玄関マットにつまずいたり、マットごとすべったりします。
玄関マットを敷かないと、転ぶ危険は少なくなります。
玄関と関係のないものは捨てる
手すりや靴箱に傘がたくさん引っかかっていませんか?
傘立てに使わない傘は眠っていませんか?
使うもの、気に入っているものを残して、玄関は広く開けておきましょう。
手すりはふらつかないためにつかまるところ。
ものを引っかけておく場所ではないので、手すりには何もかけないようにしてください。
靴箱の上のかざりは少なめに
手すりがない場合は、立ったり靴を履いたりするときに靴箱の上に手をかけます。
靴箱の上が物でいっぱいだと手をかけることができません。
手をかけるスペースはあけておきましょう。
安全に靴をぬぎはきするにはイスを置きます
家のつくりにもよりますが、イスを靴箱のちかくに置くと、腰かけたまま靴の出し入れがしやすくなります。
立ち座りのときに靴箱につかまることもできます。
しまう場所は高すぎず低すぎず
しまいやすい場所は目線の高さから腰の高さ
よく履く靴は
- 目線から腰の高さ
もしくは
- 椅子に腰かけて手の届く範囲
にしまうようにしましょう。
普段あまり履かない靴は、そこから上と下にしまうようにします。
手が届かない高い場所にはしまわない
踏み台や脚立などにのぼって作業をすると転落する危険性があります。
消費者庁に実際に届いた報告を引用します。
玄関先で 35cm程度の高さの踏み台に乗り、のれんを掛ける作業をしていたところ、踏み台がひっくり返り転倒し受傷。頭部を打撲し、約3cm 長、深さ5mm 程度の傷を負った。傷を洗浄後、6針縫合した。
消費者庁:10月10日は「転倒予防の日」、高齢者の転倒事故に注意しましょう!より引用
このように、高齢者は高いところにのぼると転落してしまいます。
台に乗らないと届かないような場所に靴をしまうことはやめておきましょう。
高いところは何も入れておかず、あけておいても良いのです。
玄関の段差は踏み台で解消
玄関の段差が高い場合、踏み台をおきます。
段差が半分くらいになる高さのものがよいでしょう。
高い段をのぼらないので、転ぶ危険が少なくなります。
まとめ
玄関を片づけると転ぶ危険が少なくなり、安全・快適なくらしに1歩近づく。
玄関の片づけは始めやすく、達成感がえられやすい。
どこから片づけを始めたらよいか悩んだときは、玄関から始める。
今回の記事を書くにあたり、こちらの書籍から多くを学びました。
リンク
最後に
転ばない。
ケガしない。
健やかな日々を過ごされることを願っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考書籍
永井美穂:親の健康を守る実家の片づけ方 日本初の片づけヘルパーが教える,大和書房,2019
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