EZRで相関分析を行う手順|ピアソン・スピアマンをやさしく解説

2026/02/10

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はじめに(相関係数の検定編)

「相関って、何をしている分析なんだろう?」
「ピアソンとスピアマン、名前は聞くけど違いが分からない」

統計を勉強し始めた方から、とてもよく聞く声です。

相関分析は
  • 2つのデータの関係を確認する分析
と聞くと、簡単そうに感じるかもしれません。

ですが実際には、
  • 正規分布って言われて、よく分からなくなった
  • EZRを開いたら、ピアソンとスピアマンがあって止まってしまった
  • どちらを選べばいいのか、自信が持てない
そんな経験をする方が少なくありません。

でも、安心してください。
相関分析が難しく感じるのは、あなたのセンスや理解力の問題ではありません。

多くの場合、「なぜこの相関係数を選ぶのか」という説明が、途中で省略されてしまうからです。

ピアソンの積率相関係数とスピアマンの順位相関係数は、
どちらが正解・不正解という関係ではありません。

それぞれ、向いているデータの条件が違う。
ただそれだけです。

EZRでは、相関分析もフローチャートに沿って進めるだけで、
ピアソン・スピアマンのどちらも簡単に計算できるようになっています。

この記事では、
  • 相関係数とは、何を表している数字なのか
  • ピアソン相関とスピアマン相関は、どう使い分けるのか
  • EZRのフローチャートで、どこを見て判断すればいいのか
を、専門用語をできるだけ使わずに、一つずつ確認していきます。

まずは、「フローチャートに従えば大丈夫」
そう思って読み進めてください。

読み終わるころには、EZRで相関分析を行うときに、
「なんとなく」ではなく、理由をもって相関係数を選べるようになっているはずです。

相関分析の選択

ピアソン vs スピアマンどっちを選ぶの?


上記のフローチャートを見てください。

2変数とも、正規分布に従うか?

  • 「Yes」の場合
     =「ピアソンの積率相関係数」を選択します。
  • 「No」の場合
     =ノンパラメトリック検定である「スピアマンの順位相関係数」を選択します。

正規分布に従うかどうかの検定方法については👇の記事で説明していますので、ご確認をお願いします。

EZRでピアソンの積率相関係数の検定を行う実際の手順

  1. 統計解析
  2. 連続変数の解析
  3. 相関係数の検定(Pearsonの積率相関係数)
の順に選びます。



キーボードの「ctrlキー」を押しながら、相関を見たいデータを2つ選び、OKをクリックします。



検定結果は一番下に出力されます。



グラフも一緒に出力されます。


このグラフはパワーポイントにそのまま貼り付けて使うことができます。

EZRでスピアマンの順位相関係数の検定を行う実際の手順

  1. 統計解析
  2. ノンパラメトリック検定
  3. 相関係数の検定(Spearmanの順位相関係数)
の順に選びます。



キーボードの「ctrlキー」を押しながら相関を見たいデータを2つ選び、OKをクリックします。



検定結果は一番下に出力されます。



グラフも一緒に出力されます。


このグラフはパワーポイントにそのまま貼り付けて使うことができます。

相関係数とは

相関係数とは「2種類のデータ間の直線的な関連の強さを表す指標」です。
どれだけ直線関係に近いかがわかります。

通常は記号「r」(小文字のアール)で表し、-1 〜 +1 の範囲の値をとります。

・相関係数が1に近い=正の相関
 「片方の値が増加すると、もう一方も増加する傾向がある」ことを意味します。



・相関係数が-1に近い=負の相関
 「片方の値が増加すると、もう一方が減少する傾向がある」ことを意味します。



・相関係数が0に近い=相関がない
 「2種のデータ間に直線的な関連性がない」ことを意味します。

相関係数と相関の強さの目安

ピアソン相関・スピアマン相関のどちらでも、検定結果には「相関係数」が出力されます。

相関係数の値から、2つのデータの関係がどれくらい強いのかを判断する目安が、👇の一覧表です。


相関は因果ではない

相関が強いからといって、一方が原因で、もう一方が結果とは限りません。

相関分析では、2つのデータが同じような動きをしているかを見ているだけです。

たまたま別の要因が影響して、同時に変化している場合もあります。

そのため
相関がある=因果関係があるとは言えない点に注意しましょう。

⚠️注意点

ここまでご説明してきた「正規分布の検定→相関の検定」といった順番で検定を行うことを「多重検定」といいます。
近年はこの「多重検定」を避ける傾向にあります。

ですが、以前はこの記事で説明したような手順で検定を行っておりました。
よって、指導教官や学会発表によっては
  • 正規分布は確認した?
  • 等分散性は見たの?
と質問されることもあります。

本記事ではそのような背景を踏まえて、「正規分布の検定→相関の検定」といった手順をご説明いたしました。

評価から統計へ|EZRは臨床の延長線上にある

統計解析は、突然どこかから始まるものではありません。
すべては、日々の臨床で行っている「評価」から始まります。 

私自身、SPPBのような評価を丁寧に続けてきたことが、 統計解析(EZR)へとつながりました。 

評価から統計へつながる入り口としてのSPPBについては、 👇の記事でやさしく解説しています。

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本サイト「理学療法士かずの評価と統計のやさしい処方箋」は、理学療法士かずが運営しています。

臨床の現場で感じてきた「ここが分からなくて止まる」を大切にしながら、学会発表や統計の学びに役立つ記事を書いています。

「難しそう…」と手が止まったときに、「まずはここだけやってみよう」と思える。
そんなきっかけをお届けできたらうれしいです。


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